こんにちは!
教養派アート入門メディア『3L museum』を運営している、白くま館長(@3Lmuseum)です。
美術館に必ずといっていいほど併設されている『ミュージアムショップ』。
ミュージアムショップとは、いわゆるお土産屋さんのようなものです。
美術館の所蔵コレクションにまつわるグッズや、企画展限定商品を取り扱っています。お菓子からポストカードまで、扱う商品は実に多彩です。
また、もっともアートに触れやすい場所とも言えるのではないでしょうか。アートに初めて触れるにはもってこいの空間だと思います。
今回は、そんなミュージアムショップの魅力について解説していきます。
・どんな商品が売っているのか
・ミュージアムショップの種類
・ミュージアムショップに行くメリット
ミュージアムショップは何を売っているところなの?
ミュージアムショップでは、主に企画展や美術館のコレクションをモチーフにしたグッズやアートにまつわる雑貨などを販売しています。
・ポストカード
・食品
・アパレル
・書籍
・雑貨
・複製画
代表的な例を挙げると上記のとおりです。
どのミュージアムショップも、企画展などに沿ったグッズを多数揃えているため、企画展ごとに集めたくなっちゃいますね。
その企画展で一番気に入った絵のポストカードを1枚。それらを全部額に入れて自分だけの自室美術館を作るという野望を抱いています。
どんなミュージアムショップがあるの?
ミュージアムショップ自体にも種類があります。
ずっと営業している美術館をはじめ、その企画展限定で開設されたミュージアムショップや、ミュージアムショップが存在しないところといったように、ミュージアムショップは特徴によって分類することができます。
①常時営業しているミュージアムショップ
企画展に関係なく常設されているミュージアムショップは、一番スタンダートなミュージアムショップと言えます。
その時に開催されている企画展示に関連する商品をはじめ、美術館の所蔵コレクションにまつわる商品や、アートにちなんだ商品を販売しています。
中でも、今まで開催されてきた企画展示の図録のバックナンバーやポストカードなどの所蔵コレクションのグッズは、常時営業しているミュージアムショップならではの商品です。
企画展示を全面的にプッシュする役割もある一方で、自館の魅力を伝えたり、アートの情報をグッズを通して伝えたりする役割があるような印象です。
②企画展示室の最後にあるミュージアムショップ
常設のミュージアムショップが展示室の終わりに直結している場合もあるのですが、中には企画展のために特設されたミュージアムショップも存在します。
基本的には出口に併設されている場合が多いため、企画展示の商品を全面的にプッシュしているのが特徴です。
主に、大規模な企画展示のための特設といったケースが多いようです。その企画展示の世界観を崩すことなく、余韻に浸りながらグッズを眺めることができるため、企画展示を最後の最後まで楽しみたい人にとって嬉しいミュージアムショップです。
ただし、企画展示の最後にあるということは入館料を払っていないと入れないため、その点は注意しましょう。
③小規模なミュージアムショップ
中には、ミュージアムショップのない美術館も存在します。
ただ、その中にも受付などがその役目を担っているケースがあります。
多くの場合だと、カタログから希望の商品を書いて受付に渡すか、あるいは直に購入するかのどちらかのパターンになります。
ミュージアムショップを構えていないため、商品数は限られてきます。
図録とポストカード数種類のみ、といったバリエーションになることがほとんどです。
「いろんな商品を見たい!」という人にとっては物足りないかもしれませんが、小規模だからこその特別感を味わうことができるかもしれませんね。
④オンラインショップ
近年、ミュージアムショップのオンラインストアが数多く開設されてきています。
オンライン店舗のメリットとしては、実際に美術館に行けなくても世界観や作品を知ることができる点が挙げられます。
デメリットとしては、アート鑑賞の余韻に浸ってすぐにミュージアムショップの雰囲気を味わうことができない点です。
ミュージアムショップは展示の思い出を買う場所。そう思う人にとってはなんだか味気ないかもしれません。
ただ、迷って買いそびれたグッズを購入するチャンスでもあるので、ぜひ利用してみてください!
⑤出張店舗
ミュージアムショップには出張店舗も存在します。
一番馴染みがあるものとして、『MOMA』なんかがあげられるのではないでしょうか。
MOMAとは、『The Museum Of Modern Art』の略で、アメリカにあるニューヨーク近代美術館のことを指します。
MOMAデザインストアという実店舗も存在したりすれば、LOFTや東急ハンズにそのコーナーが併設されていたりと、見かける機会は多いと思います。
このように、ミュージアムショップが美術館という垣根を超えて、街の中にあるなんてこともあるのです。
その逆もまた然りです。アートを扱うお店が、美術館にショップを設けることもあります。
今やミュージアムショップだけでなくとも、様々な場所に置いてアートを感じることができるのです。
補足
ミュージアムショップといえば、美術館以外の博物館や水族館、動物園や植物園などの文化施設にもありますよね。
博物館のミュージアムショップは美術館とあまり違いはないのですが、ほかの文化施設では売っている内容が結構違っているのです。
例えば、水族館には図録は売っていませんし、美術館でぬいぐるみはあまり販売されていませんよね。
ミュージアムショップと一括りで呼ばれるものの、扱うものによって姿を変化させます。
ミュージアムショップのもたらすメリット
ミュージアムショップは、美術館にとっても来館者にとっても、多くのメリットをもたらしています。
その一例を簡単に紹介していきます。
美術館側のメリット
ミュージアムショップは、何よりも展示のPRに機能します。
企画展のお土産を広めることで、美術館の展示の知名度を上げることもできるように、新規ユーザーの獲得ができるのです。また、リピーターの増加にもつながります。
新規の来館者も既存の来館者も増やすことができて、まさに一石二鳥ですね!
来館者側のメリット
来館者は、ミュージアムショップを訪れることで展示内容を思い出として家に持ち帰ることができます。
モノがなくとも思い出として持ち帰ることできると考える人もいると思いますが、鑑賞したという記憶を形として残すことができます。
また、アートの面白さを改めて感じることができます。
ミュージアムショップが扱うモノには、最近のアート作品や雑貨などもあります。
アートを家に持ち帰ることで、どんな時でもアートの面白さに気づくことのできるチャンスを得ることができるのです。
まとめ
今回は、ミュージアムショップについて解説しました。いかがだったでしょうか。
ミュージアムショップは、意外と色々な場所にあって、気軽にアートに触れることができるいい機会を与えてくれます。
初めて美術館にいくのはちょっと不安と思っている人でも、ミュージアムショップは楽しむことができるはずです。
図録やポストカード、展示にちなんだ様々なグッズを持ち帰ることで、その展示を見たときを思い出すことができます。
このように、アートを好きになった後でもミュージアムショップは楽しめます。むしろ好きになった後が本番かもしれません。
アートを好きな人もこれからの人も、ぜひアートに触れる入り口に、また触れた後の出口にミュージアムショップを利用してみてはいかがでしょうか!