こんにちは!
教養派アート入門メディア『3L museum』を運営している、白くま館長(@3Lmuseum)です。
この記事は後編なので、前編の記事から読んでいただけると、より一層内容が理解できると思います。
前回のおさらい
これまで全く馴染みのなかったアートに触れ、教養を深めるために館長の元で『鑑賞のための4つのステップ』を実践することにしました。
1.感じる
2.見る
3.知る
4.残す/共有する
館長からワークショップで提示された4つの作品の中から選んだのは③の絵画。
この絵画を見た時、「公園が舞台、貴族たちが寝そべっていたり傘をさしてくつろいだりしている絵、なんだけどなぜか暗い印象」というイメージを感じ、まったりしていて、リラックスしているこの絵が好きだということを自覚しました。
今回は、次の工程である「知る」ことから始まります。
選んだアートの情報を知ろう
この絵の歴史的な背景や技術について、できるだけ噛み砕いて簡単に説明するから、さっき分析した自分のイメージとすり合わせてみよう!
先ほど選んだこの絵は、ジョルジュ・スーラが1886年頃に描いた『グランドジャット島の日曜日の午後』という作品なんだ。
当時のグランドジャット島はリゾート地みたいな感じの場所で、リラックスした雰囲気に包まれているね。
この頃から日傘をさす人がいたことや、レジャーシートは敷かない文化だったとか。ワークショップで書き出してもらった点から、当時の人の過ごし方も知ることができるんだ。
絵をよく観察することによって、その当時の人の暮らしなんかも知ることができるんですね!
実はこの絵、よく見てみると一つひとつの色の点で構成されているんだ。
また、点描技法と相まって、絵の具の経年劣化でも色褪せてきてしまっていることもあるから、より一層暗めに見えてしまうのかもしれないね。
点描技法は奥が深くてとっても面白い技法なんだけれど、とりあえず最初のうちは、ぼんやりとした幻想的な絵ってイメージをつけることができたら大丈夫! 慣れてきたら一発で点描技法の絵画だ!ってわかるようになるよ。
③の絵画に対するまとめ
・公園
・傘
・寝そべっている
・貴族
・暗い
・スーラ作『グランドジャット島の日曜日の午後』
・公園という認識はだいたい合っている。(リゾート地)
・寝そべる人や傘をさす人などの情報から、当時の人々の暮らしを知ることができる
・貴族ではなくフランスの市民
・『点描技法』が使われている幻想的な絵画
アートをアウトプットして、残したり共有したりしよう
アートについての感想でも新しく知った知識でも、どんな情報でもいいから人と共有してみよう。
まず、ワークショップを芸術を知らない身として参加して、アートの見方がすごい変わりました! なんだか見方が変わることで、物事に対していろんな着眼点を持てるようになれそうです。
このような広い視野で物事を観察できる着眼点を身につけていくことによって、多角的にアイデアを提案していける気がします。
アートを鑑賞することで、物事に対する視野を広げることができたんだね。それが鑑賞の醍醐味だと僕も思います。
では、これで今回のワークショップは終了します。ありがとうございました!
まとめ
今回は、アートに触れる4つのステップをワークショップ形式で紹介しました。アートに触れてみるイメージがより掴めたのではないでしょうか。
1.感じる
2.見る
3.知る
4.残す/共有する
実はこのワークショップと同じことを、筆者と芸術に触れた経験があまりない友人とで実践しています。そのときの会話内容を元に、この記事を作りました。館長が筆者、友人がワークショップ体験者で、問題も全く同じです。
実際にやってみたところ、友人もアートへの興味がより強くなった一方、筆者自身も着眼点の鋭さに驚き、「友人はこう考えるのか!」という、人それぞれのアートの見方にとても新鮮さを感じました!
みなさんも体験者になりきって、ぜひやってみてはいかがでしょうか。
もし、館長のような人が周りにいない場合は、次の本がおすすめです。
『13歳からのアート思考』では、アートの見方についてわかりやすく紹介しています。今回の記事のようなワークショップ形式の内容もあるので、一人でも実践をしながらアートの見方を学ぶことができます。
この本でワークショップを実践して、それから自分が館長の立場になって友人や家族などに教える、なんてことができれば自分も相手も教養をつけることができるのでおすすめです。
余談ですが、筆者が実践したワークショップは、この本をだいぶ参考にしています。とても良書なので、アートに興味を持ちはじめた人には、ぜひ読んでもらいたいですね。
そのほかのワークショップについて
この記事では紹介できなかった①②④の解説の記事も作ったので、気になった人はぜひこちらもちぇっくしてみてください!
また、3L museumでは『観察力を鍛えるワークショップ』と題して、様々なワークショップを体験できるコンテンツを作成しています。
こちらでいろいろな作品と触れ合い、観察力を養って仕事やキャリアに活かしてくださいね。
3L museumのワークショップが、はじめてアートに触れる、あるいはアートへの触れ方がわからなかった人の役に立てていたら嬉しい限りです。